資産運用 お勉強
資産運用について学ぶのに、とても具体的でよい記事なので、マネックス証券のサイトより引用させていただいております。
2007年8月5日 掲載
爪切り、ワインオープナー、ドライバーやバールといった工具などなど、身の回りには、テコの原理を活かしたものがいろいろあります。テコの原理とは、大雑把に言ってしまえば、小さな力で大きなものを動かせる力学上の原理です。これと同じ考え方で、小さなお金で大きなお金を動かすことはできないか。そんな発想に基づく金融商品が今回のテーマです。
最近「外国為替保証金取引」の人気が高まっています。「FX」という呼び名でご存じの方のほうが多いかもしれませんね。FXとは「Foreign Exchange」つまり外国為替の頭文字をとったもの。しかしFXは、単なる外国為替取引以上の魅力がある外貨運用商品なのです。
FXが人気になっている理由のひとつが、「レバレッジ効果が期待できる」という点。このレバレッジは、テコという意味です。つまり冒頭で簡単に触れたように、少ない資金でその何倍もの取引を行うことができる仕組み。株式の信用取引も、このレバレッジ効果を利用した取引といえます。ではFXを例に挙げて、レバレッジ効果とはどういうものか、詳しく見ていくことにしましょう。
◇レバレッジの活用は、ハイリスク・ハイリターン。
FXは、最低1万円程度の保証金を担保にして、ドル/円やユーロ/円などの通貨間の売買を、その保証金の数倍の金額まで行える外貨運用商品。同じ外貨運用商品である外貨預金や外貨建てMMFなどに比べて、取引にかかる手数料などが安い点が魅力です。
FXでは、「買った通貨は売り戻す」、逆に「売った通貨は買い戻す」ことを原則に、その一連の売買の差額を決済するのが通常です。それがそのまま損益になるわけです。つまり、元本の受け払いは行われず、損益を決済するために保証金を預けることによって、投資額以上の取引が可能となるのです。
例えば、1米ドル=120円としましょう。1万米ドルの外貨を購入する場合、120万円相当の外貨の売買を行うことになります。ところがレバレッジによる取引なら、10万円の保証金で同額の120万円相当の外貨を売買することが可能になります。この場合レバレッジは12倍、といった言い方をします。
しかし先ほどもお話ししたように、レバレッジの倍率に比例して取引金額が増える分、リターンとともに、リスクも高まることに注意が必要です。10 万円の保証金に対して、120万円相当の取引を行う前述のケースでは、仮に1米ドル=120円で買った通貨が、売り戻す際に1米ドル=125円になっていたとすると、125万円に殖えるわけです。10万円の保証金で5万円の利益を手にしたことになります。逆に、仮に1米ドル=120円で買った通貨が、売り戻す際に1米ドル=115円になっていたとすると、5万円の損が出ますから、保証金が半分の5万円になってしまいます。
◇FXを始めるならレバレッジを最初は低めに。
レバレッジは自分でコントロールすることができます。必ずしも目一杯大きなレバレッジをかける必要はないわけで、取引をする前に保証金の何倍程度の取引をするか、ご自身で決めておくのがよいでしょう。
10万円で1万米ドルの取引を行う先の例では、12倍のレバレッジをかけることになりますが、レバレッジをそれ以下にすることができます。保証金の一部だけを使えば、例えば10万円の保証金があっても5,000米ドル(1米ドル=120円で60万円相当)だけの取引にしておけば、レバレッジは6倍になります。また、1万米ドルの取引に120万円の保証金があれば、レバレッジは1倍になります。まずは保証金の2倍程度から始めて、レバレッジ効果を実感しつつ、慣れてきたらレバレッジを徐々に上げていくのがよいでしょう。
またFXでは、損失が一定の水準まで広がってしまった場合、強制的に損切りを行ってくれる「強制ロスカット」というシステムが広く採用されています。ロスカットをする損失の水準は自分で設定することができ、損失の拡大を防ぐことができます。先ほどの何倍のレバレッジをかけるかと同時に、この強制ロスカットを活用すれば、より効果的なリスクコントロールが期待できます。
つまり、FXは使い方を工夫すれば、リスクをコントロールしながら取引できる為替商品といえるでしょう。
2007年8月5日 掲載
爪切り、ワインオープナー、ドライバーやバールといった工具などなど、身の回りには、テコの原理を活かしたものがいろいろあります。テコの原理とは、大雑把に言ってしまえば、小さな力で大きなものを動かせる力学上の原理です。これと同じ考え方で、小さなお金で大きなお金を動かすことはできないか。そんな発想に基づく金融商品が今回のテーマです。
最近「外国為替保証金取引」の人気が高まっています。「FX」という呼び名でご存じの方のほうが多いかもしれませんね。FXとは「Foreign Exchange」つまり外国為替の頭文字をとったもの。しかしFXは、単なる外国為替取引以上の魅力がある外貨運用商品なのです。
FXが人気になっている理由のひとつが、「レバレッジ効果が期待できる」という点。このレバレッジは、テコという意味です。つまり冒頭で簡単に触れたように、少ない資金でその何倍もの取引を行うことができる仕組み。株式の信用取引も、このレバレッジ効果を利用した取引といえます。ではFXを例に挙げて、レバレッジ効果とはどういうものか、詳しく見ていくことにしましょう。
◇レバレッジの活用は、ハイリスク・ハイリターン。
FXは、最低1万円程度の保証金を担保にして、ドル/円やユーロ/円などの通貨間の売買を、その保証金の数倍の金額まで行える外貨運用商品。同じ外貨運用商品である外貨預金や外貨建てMMFなどに比べて、取引にかかる手数料などが安い点が魅力です。
FXでは、「買った通貨は売り戻す」、逆に「売った通貨は買い戻す」ことを原則に、その一連の売買の差額を決済するのが通常です。それがそのまま損益になるわけです。つまり、元本の受け払いは行われず、損益を決済するために保証金を預けることによって、投資額以上の取引が可能となるのです。
例えば、1米ドル=120円としましょう。1万米ドルの外貨を購入する場合、120万円相当の外貨の売買を行うことになります。ところがレバレッジによる取引なら、10万円の保証金で同額の120万円相当の外貨を売買することが可能になります。この場合レバレッジは12倍、といった言い方をします。
しかし先ほどもお話ししたように、レバレッジの倍率に比例して取引金額が増える分、リターンとともに、リスクも高まることに注意が必要です。10 万円の保証金に対して、120万円相当の取引を行う前述のケースでは、仮に1米ドル=120円で買った通貨が、売り戻す際に1米ドル=125円になっていたとすると、125万円に殖えるわけです。10万円の保証金で5万円の利益を手にしたことになります。逆に、仮に1米ドル=120円で買った通貨が、売り戻す際に1米ドル=115円になっていたとすると、5万円の損が出ますから、保証金が半分の5万円になってしまいます。
◇FXを始めるならレバレッジを最初は低めに。
レバレッジは自分でコントロールすることができます。必ずしも目一杯大きなレバレッジをかける必要はないわけで、取引をする前に保証金の何倍程度の取引をするか、ご自身で決めておくのがよいでしょう。
10万円で1万米ドルの取引を行う先の例では、12倍のレバレッジをかけることになりますが、レバレッジをそれ以下にすることができます。保証金の一部だけを使えば、例えば10万円の保証金があっても5,000米ドル(1米ドル=120円で60万円相当)だけの取引にしておけば、レバレッジは6倍になります。また、1万米ドルの取引に120万円の保証金があれば、レバレッジは1倍になります。まずは保証金の2倍程度から始めて、レバレッジ効果を実感しつつ、慣れてきたらレバレッジを徐々に上げていくのがよいでしょう。
またFXでは、損失が一定の水準まで広がってしまった場合、強制的に損切りを行ってくれる「強制ロスカット」というシステムが広く採用されています。ロスカットをする損失の水準は自分で設定することができ、損失の拡大を防ぐことができます。先ほどの何倍のレバレッジをかけるかと同時に、この強制ロスカットを活用すれば、より効果的なリスクコントロールが期待できます。
つまり、FXは使い方を工夫すれば、リスクをコントロールしながら取引できる為替商品といえるでしょう。
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